駆け込み訴え

ジャニヲタ腐女子の観劇メモ

スロウハイツの神様

7月7日、スロウハイツの神様を見てきました。

今日の観劇が実は高校生以来のキャラメルボックスでした。だからかオープニングのダンスを見た瞬間、演劇部での活動に高校生活ほぼすべてを捧げていたことがなつかしく思い出されました。恥ずかしながら、わたしの入っていた演劇部はオープニングによく自分たちでふりをつけたダンスを入れていました。もちろん素人のものなので体のキレもないしいろいろ散々でした。それでもいっぱい時間をかけて曲を選びふりをつけてタイミングをそろえて、今そういう創造的な行為から離れてみるとなおさら楽しかったように感じます。
今回のスロウハイツの神様はそれこそまさに創造的な手段でもって世界と繋がる若いクリエイターたちの物語なわけです。

※ここから舞台の内容に触れます。
※わたしは原作は未読です。

柿喰う客の玉置玲央さんの出演にひかれとチケットを取りましたが、とても楽しい舞台で見にきてよかったです。若いクリエイターたちが夢を追いかけるというストーリー、交差する恋心、おかれた伏線の回収、そしていかにも“キャラメルっぽい”軽やかで陽気なギャグ。それを演じる演者の方々もすばらしくて見ていて気持ちよかったです。
特に人気小説家でスロウハイツの住人である千代田公輝、通称“コウちゃん”は誰もが好きになっちゃう(と同時にまちがいなくどうしようもなく情けない中年のおじさん)キャラクターでとても魅力的でした。コウちゃんかわいいんだよな~。後半のコウちゃんの天使ちゃんである環のために奔走するシーンは本当によかった。テレビを設置するシーン、サンタのコスプレでケーキを渡すシーン。そして劇中3回繰り返される環との握手。どれもが印象的で大好きです。あの握手の仕方にコウちゃんの人柄が現れてますよね。

そして環が莉々亜ちゃんに言い放つ「自分の力で世界と繋がれない卑怯者」という言葉(うろ覚えです。すみません)が非常に刺さりました。前置きで書いたように、わたしもかつて創造する立場だったんだよなあ、とそんなことがふと頭をよぎる芝居でした。学生のころからキャラメルボックスのファンだったという辻村深月さんの原作を成井さんが読んでおもしろいと思ったからこそ実現したのだと思うと本当に途方もないような心地になります。
まあそんなわたしの感傷とは関係なく本当に楽しい舞台でした。金曜日だったからか、仕事帰りのサラリーマンという感じの方も多くてキャラメルボックスの客層の広さを感じました。仕事帰りに芝居という2時間別世界の趣味をもてるってすばらしいことですね。


本筋よりもそれ以外のほうが長いようで恥ずかしいです。お目当てだった玉置さんはオープニングのダンスから超キレキレで身体能力の高い俳優さんが好きなわたしはメロメロでした!メガネかけたちょっと冴えない感じの演技も似合いますね、好き、、、